トランスジェンダーの難民、グアテマラでLGBTIへの理解求める

インクルーシブな社会の実現を目指し、LGBTIの難民、国内避難民を支援する活動が広がっている
© Alex St-Denis

カロリーナ(仮名)は、エルサルバドル出身のトランスジェンダー。10代のころは周りからその境遇を理解されず、家族から避けられ、街中ではギャングに脅される日々を送っていました。

そして14、5歳のころ、ついに母親から家を追い出されてしまいます。その時は何も言葉を発することができず、自分のかばんだけを手に、ただ通りを歩いたことを覚えているといいます。

そしてカロリーナは、グアテマラに逃れてきました。

情勢不安が広がり、約10万人が故郷から逃れている中央アメリカ北部。その中でもとくに、LGBTIは弱い立場に置かれているといいます。2016年のUNHCRの調査によると、LGBTIの庇護申請者、難民のうち、約9割が出身国で性的差別や暴力を受けていたことが分かっています。

5月17日の「国際反ホモフォビアの日」、フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官はビデオメッセージを出し、性別指向やジェンダー・アイデンティティにより故郷を追われたLGBTIとの連帯を訴えました。

「母国やコミュニティから逃れると、誰もがそれまでのつながりを失ってしまう。、多くの場合、LGBTIの難民、国内避難民はとくにこの困難に直面しています。

だからこそ、LGBTIの難民、国内避難民が避難先でも人権を持ち、生きがいをもって暮らせるよう、十分なサポートを提供できるネットワークをつくり、寄り添い、支えていくことが重要なのです」

カロリーナは今、自分と同じ境遇の人たちが声を発することができるよう、グアテマラでLGBTIの人権保護のための啓発活動に取り組んでいます。グランディ高等弁務官のメッセージは、そんな彼女を勇気付けるものでした。

困難に直面することはありながらも、新たな自由を見つけることができたというカロリーナ。グアテマラはもちろん、中央アメリカの国々がインクルーシブな社会になることを願い、活動を続けています。

 

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