シリア紛争から9年目に突入~アンジェリーナ・ジョリーUNHCR特使からのメッセージ

2018年1月、ヨルダンのザータリ難民キャンプでシリア難民と話すジョリー特使
© UNHCR/Ivor Prickett

「何百万人ものシリアの人々が、今もなお、暴力と破壊に苦しみ続けています」

アンジェリーナ・ジョリーUNHCR特使は、シリア紛争が始まってから9年目に入った今、「自分の思いはシリアの人々ともにある」と強く訴えます。

2011年3月以降、人口の半分もの人が故郷を追われ、560万人以上が世界各地で難民として生活しています。国内でも何百万もの人々が避難生活を余儀なくされています。

ジョリー特使からのメッセージです。

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罪なきシリアの一般市民たちが、過酷な状況での生活を強いられています。今まで私が出会ったシリアの人々の強さと尊厳は、とても言葉で表現できるものではありません。誰もがシリアの平和を願い、安全に帰還することを望んでいます。

重要なのは、政治的な理由ではなく難民が自分の意志で、自主的に帰還できる状況が実現することです。そのためには、私たち国際社会が、難民の考えや懸念を把握するために議論を重ね、彼らの願いを最優先に帰還計画をたてることが不可欠です。

これは権利なのです。

現在も何百万人ものシリア難民が貧困や借金に苦しみ、食糧や薬がいつ尽きるかも分からない、数々の不安を抱えて生活しています。特に女性や少女は働く機会も得ることも難しいうえに、児童婚、性的暴行、家庭内暴力の被害も報告されています。

また、支援が届きにくいといわれる国内避難民も、保護が必要な状況にあります。

難民の受け入れ国は、寛容な姿勢をもって、日々支援に尽力しています。経済的、社会的な負担が大きいのは言うまでもありません。今後も難民支援を継続し、自分たちの国民の権利も守り続けるためには、その国単独では財政的に厳しい状況です。

紛争が長期化する中で私たちができるのは、自主帰還が実現するまでの間、緊急人道支援のニーズを満たすために努力を続けることです。人々の苦しみをできる限り取り除き、8年も続いたこの無分別な紛争による被害を少しでもやわらげるため、懸命に務めを果たさなければなりません。

それが、安全かつ平和で、尊厳ある暮らしを営む権利をシリアの人々が持てるよう、私たちができる最低限のことなのです。

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