ギリシャ・レスボス島 モリアの受け入れ施設で火災 緊急支援の強化へ

モリアの大規模火災により住まいを失い、ギリシャ当局とUNHCRが設営したテントに避難したシリア難民の親子
© UNHCR

先週、ギリシャのレスボス島 モリアの受け入れ施設(Moria Reception and Identification Centre: RIC)で発生した大規模な火災により、推定1万1,000人の庇護申請者が住まいを失い、UNHCRは緊急支援を強化しています。

ギリシャ当局の指揮のもと、最も脆弱な立場にある子ども、男性、女性の一時的な住まいとして、カラテぺ地区にあるミティリーニ近郊に場所が確保されました。

政府の要請、緊急人道支援のニーズへの対応として、UNHCRは最もリスクのある人に対する一時的なテント式住居の設営を支援し、技術的なアドバイス、専門性の共有を行っています。

現在、整地も含めて、新たなサイトの設営が進められています。これまでUNHCRは600の家族用テントを提供し、14日夜の時点で、約700人の住まいが確保されました。また、ケミカルトイレ、手洗い場の設置も行い、ニーズに応じて、水、衛生に関する追加支援の準備もできています。

庇護申請者は新たなサイトに入る前に、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、国の保健機関による検査を受けることになっています。

UNHCRはWHOのガイドラインに沿って、ギリシャ政府をサポートし、新たなサイトで医療ケアを行う施設の建設も行っています。3つのテントが設置された隔離施設はすでに稼働しており、20人の感染者が隔離されています。

 

 

新しいサイトに移動した人も含めて、庇護申請者に対する食料や水の供給も軍により始められており、UNHCRはレスボス島に6,000を超えるのドライフード一式を輸送しました。ギリシャ政府の要請に対して、欧州委員会のサポートも受けながら、火災の影響を受けた人たちの緊急のニーズをカバーできるよう、UNHCRは通常の現金給付の月額5割を追加の支援としています。

1万2,000人の必要なニーズに対して、毛布、寝袋、マット、ジェリー缶、プラスチックシート、衛生物資など主要な緊急支援物資をパートナー団体と連携しながら配布しています。

現地の人道支援機関のパートナーとともに、脆弱な立場にある人の把握、支援も進められています。小さな子どもがいる家族、一人の女性などに対して、新しいサイトのシェルターに関する情報の周知を進め、これまで約50人の女性、ジェンダーに基づく暴力のサバイバーが島内の安全なシェルターに移動しました。

これが徐々に進んだら、本島への移動許可のある人たちの安全の確保として、本島への迅速かつ適切な住まいへの移送を順番に始めることも重要です。

新たなサイトへの移送は、その場しのぎのシェルター、もしくは野宿するしかない庇護申請者対する、緊急のシェルターの確保と保護のための緊急手段です。UNHCRは、引き続きヨーロッパ諸国のサポートを受け役割分担しながら、長期的な解決策を提唱していきます。

レスボス島などエーゲ海の島々の受け入れ施設の混雑は、これまでも課題として挙げられてきました。早期の混雑解消、状況改善が必要不可欠であり、欧州委員会により、移民と庇護に関する新しい協定の発効への検討が進められています。

 

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