数字で見る難民情勢(2015年)

■数字から読み解く2015年の傾向

新たな避難民 —–1240万人

紛争や迫害によって、新たに1240万人が避難を余儀なくされた。国内避難民860万人、難民180万人、残りは庇護申請者である。

無国籍者 —–約1000万人

UNHCRは2015年末時点で少なくとも1000万人の無国籍者がいると推計している。ただ、各政府が集計しているデータとUNHCRに報告された無国籍者数は78ヶ国370万人となっている。

避難を余儀なくされた人 —– 毎分24人

紛争や迫害によって一日あたり平均3万4000人(毎分24人に相当)が国内外で保護を求め、避難を余儀なくされた。

発展途上国で避難生活を送る難民—–全体の86%

発展途上国で避難生活を送る難民は1390万人で、過去20年以上で最も多い数字となった。後発開発途上国は全体の約26%にあたる420万人の難民に庇護を提供している。

人口1000人に占める難民の数 —–レバノンは183人

レバノンでは人口に占める難民の数が最も多く、1000人当たり183人。これにヨルダンの87人、ナウルの50人が続く。

第三国定住 —–10万7100人

UNHCRは2015年、各国に13万4000人の難民の第三国定住を要請。各国の政府統計によると、各国は10万7100人の第三国定住を許可した。第三国定住では、アメリカが最も多くの難民を受け入れている(6万6500人)。

受け入れ国 —–トップ6

2014年に続き、トルコが最も多くの難民を受け入れている(250万人)。その後、パキスタン(160万人)、レバノン(110万人)、イラン(97万9400人)、エチオピア(73万6100人)、ヨルダン(66万4100人)と続く。

難民出身国 —–トップ3

全難民の54%がシリア(490万人)、アフガニスタン(270万人)、ソマリア(110万人)の3ヶ国で占められている。

帰還 —–20万1400人

2015年に帰還した難民数は20万1400人で、最も多く帰還したのはアフガニスタン(6万1400人)、スーダン(3万9500人)、ソマリア(3万2300人)、中央アフリカ共和国(2万1600人)の出身者だった。

18歳未満の子ども —–51%

全難民のうち51%が18歳未満の子どもである。これは前年と同じである。

新たな庇護申請—–200万人

2015年の庇護申請数は200万人だった。庇護申請数が最も多かったのはドイツの44万1900人で、アメリカ(17万2700人)、スウェーデン(15万6000人)、ロシア(15万2500人)と続いた。尚、この200万人とは別に、2015年末時点で審査結果を待つ庇護申請者は320万人である。

保護者のいない子ども —–9万8400人

保護者のいない子どもの庇護申請は78ヶ国で9万8400人おり、多くがアフガニスタン、エリトリア、シリア、ソマリア出身者だった。UNHCRがこの分類における統計を開始した2006年以来、最も多い数であった。

※統計の詳細についてはGLOBAL TRENDS 2015(英語)

 

 

 

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