UNHCRが75人の著名人と「The Promise」を発表~国際的な取り決め「難民条約」採択75周年
UNHCRが75人の著名人と「The Promise」を発表~国際的な取り決め「難民条約」採択75周年
1956年、ハンガリー動乱が武力で鎮圧された後、オーストリアのアイゼンシュタット難民キャンプに到着したハンガリー難民
「難民の地位に関する1951年の条約」(難民条約)の採択から75周年を迎えるなか、世界では今も多くの人々が避難を余儀なくされ、各国の庇護制度への負担も増しています。こうした状況を受け、このたび、世界のさまざまな分野で活躍する75人の著名人がUNHCRととともに発表したのが、難民との連帯を示す声明「The Promise」です。
「The Promise」は、バルハム・サーレハ国連難民高等弁務官の呼び掛けのもとで始まりました。国際社会がさまざまな課題に直面するなか、難民保護への理解と支援を広げ、世界的な連帯を築くこと、また、難民条約の揺るぎない理念のもと、紛争や暴力、迫害によって故郷を追われた人々を守るという、国際社会のコミットメントを再確認することを目的としています。
現時点での賛同者は75人です(リストはこちら)。俳優・映画制作者からはケイト・ブランシェット氏/アンジェリーナ・ジョリー氏/ベン・スティラー氏、オリンピック金メダリストで国際オリンピック委員会(IOC)会長のカースティ・コベントリー氏、実業家からは柳井正氏/ハムディ・ウルカヤ氏/モー・イブラヒム氏、ノーベル平和賞受賞者からはマララ・ユスフザイ氏/ナディア・ムラド氏/デニ・ムクウェゲ博士/エレン・ジョンソン・サーリーフ氏、カンタベリー大主教のサラ・マラリー氏などです。こうした世界のさまざまな分野で活躍する人々からの賛同は、庇護を求める権利を守り、難民との連帯を支えていくための支援の広がりを示すものです。
バルハム・サーレハ国連難民高等弁務官は、「難民条約は何十年にもわたって、実に多くの人々の命を救ってきました。それは、私たちに共通する人間性の根幹を成すものです。75年前、国際社会は故郷を追われた人々を保護することを約束(Promise)しました。今、私たちの責任は、その約束を、未来の世代まで守り続けることです」と述べています。
今もなお、世界では4,100万人以上の難民が、国境を越えて、故郷からの避難を余儀なくされています。紛争の長期化に加え、新たな危機も次々と発生するなか、難民を受け入れる国々は多大な責任を担っているうえ、多くの国では庇護制度がひっ迫し、資源も不足しています。
「The Promise」では、紛争や暴力、迫害によって故郷を追われたすべての人が安全を求め、人生を再建できるという難民条約の理念への支持を表明しています。誰もが安全を求めることができること、難民がコミュニティに受け入れられること、そして、いかなる人道危機においても初期段階から解決に向けた取り組みが進められ、社会のあらゆる立場の人々がそれぞれの役割を果たしていくこと——そんな世界の実現を呼び掛けています。そしてそれは、誰もが安全に暮らせるその日まで、行動、思いやり、連帯を選ぶというコミットメントでもあります。
サーレハ高等弁務官は、次のようにも述べています。
「難民条約は、各国政府が直面し得る、最も困難な課題の一つに実践的な枠組みを提供するものです。それぞれの国がこの条約を効果的に履行し、協力し合うことで、故郷を追われた人々を守ると同時に、安全保障や社会の安定、人々の理解と信頼を保つことができます」
「また、この条約は、難民問題の解決につなげることも目指しています。そのためには、避難が始まった時点から、私たち一人ひとりが力を合わせて、難民が先の見えない状況に取り残されることのないよう行動しなければなりません。私たちは、受け入れ国やコミュニティへの支援を強化し、難民が新たな機会を得られるよう後押しするとともに、自主帰還をはじめとする長期的な解決策を実現できる環境を整えていく必要があります」
UNHCRは、2027年の「グローバル難民フォーラム」に向けて、今後も個人や団体に「The Promise」への賛同を呼び掛けていきます。
▶プレスリリースの原文(英語)はこちら
▶賛同者のリストはこちら
▶「The Promise」全文(英語)はこちら