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帰還と復興の重要な転換点を迎えるシリア、サーレハ国連難民高等弁務官が国際社会の連帯を呼び掛け

プレスリリース

帰還と復興の重要な転換点を迎えるシリア、サーレハ国連難民高等弁務官が国際社会の連帯を呼び掛け

2026年8月14日
HC

シリア北部、イドリブのキャンプで故郷を追われた家族に話を聞くバルハム・サーレハ国連難民高等弁務官

 

バルハム・サーレハ国連難民高等弁務官は、シリアは現在、十数年にわたる紛争を経て、難民や国内避難民の帰還が増え重要な転換点を迎えているとして、国際社会に対してシリアの人々への支援を今すぐ強化するよう呼び掛けました。

サーレハ高等弁務官は、1週間にわたるシリア視察を終え、政府、開発機関、資金調達パートナーに対し、重要な人道的ニーズへの対応を継続しながらも、こうした帰還の動きから、復興、生計向上、インフラ整備、基本的サービスの提供などの具体的な支援につなげるよう呼び掛けました。

サーレハ高等弁務官は「シリアは歴史的な転換点を迎えている」とし、「2024年12月以降、300万人以上のシリア人が、生活を再建する決意を胸に国内外から故郷へ帰還しています。この規模の復興は類をみないものであり、シリアだけで成し遂げられるものではありません。国際社会が迅速に動かなければならず、そうでなければ、シリアを再建し、地域の安定につなげるという歴史的な機会を失うことになります」と訴えました。

今回の視察は、何十年にもわたる避難生活を経て、復興、再統合、安定に向けて動き始めたシリアに対するUNHCRのコミットメントを示すものです。サーレハ高等弁務官は、ダマスカス、イドリブ、アレッポを訪問し、政府関係者や避難生活を送る家族、帰還民、地元の人々に、現地で今まさに起きている変化、いまだ残されている課題について直接話を聞きました。

ダマスカスでは、アフマド・シャラア大統領、外務大臣、そしてシリアが掲げる“No Tents, No Camps”(テントもキャンプもない)の方針に取り組む省庁横断型の委員会のメンバーとも面会しました。

サーレハ高等弁務官は、「平和で包摂的な社会は、シリアにとって持続可能な復興の基盤となります。シリアの人々は、生活を再建するという、強い決意を持っています。国際社会は、この決意に持続的な支援で応えていかなければなりません」と述べました。

UNHCRは、緊急の人道的ニーズに対応するとともに、持続可能な帰還を実現するための環境づくりに向けて、シリア当局をはじめ、国連機関や開発援助機関のパートナーと緊密に連携しています。具体的には、シェルターや基本的なサービスの復旧、法的・行政書類の発行、住宅・土地・財産に関する支援、生計向上プログラム、現金給付などが必要とされています。UNHCRは世界銀行とも連携しながら、シリア政府の優先課題への支援にも取り組んでいます。

サーレハ高等弁務官はダマスカスで、近隣国から最近帰還した家族と面会し、出生証明書などの行政書類へのアクセスが、子どもたちの就学や予防接種、基本的人権を行使するうえでいかに重要であるかを聞きました。また、イドリブのアルヒジュラ・キャンプでは、今も避難生活を続ける家族から、故郷では家が破壊され基本的なサービスも不足しているため、帰還できない現状について聞きました。さらに、イドリブ県のマーラト・アルヌマンでは、UNHCRが支援して復旧した登記所を訪問し、土地や不動産に関する権利証書へのアクセスが可能になり、人々が必要な権利を行使できるようになった様子を視察しました。

現在も、トルコ、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプトには約400万人のシリア難民が暮らしています。UNHCRは、受け入れ国の政府を支援しながら、難民を保護し、どの帰還も自主的かつ安全に、そして尊厳を持って行われることを再確認しました。また、シリア国内でも約550万人が依然として避難生活を余儀なくされています。サーレハ高等弁務官は、すべての帰還は、安全であり、自主的で尊厳のあるものでなければならないと強調しています。

▶原文はこちら(英語)