演劇を通して難民を身近に~早稲田大学系属早稲田実業学校で演劇ワークショップ『Play, Empathy』を実施
演劇を通して難民を身近に~早稲田大学系属早稲田実業学校で演劇ワークショップ『Play, Empathy』を実施
ワークショップで台本を演じる生徒たち
『Play, Empathy』は、劇作家・演出家の平田オリザさんが学長を務める芸術文化観光専門職大学とUNHCR駐日事務所が共同開発した演劇ワークショップ教材です(くわしくはこちら)。
学校の教室を舞台にした台本『転校生が来た』を演じ、対話し、登場人物の背景を想像することを通じて、難民をはじめ、異なる背景を持つ他者への理解について考えます。
早稲田大学系属早稲田実業学校では、高等部3年生16名を対象とした高3特別授業「演劇ワークショップ」のなかで、『Play, Empathy』を活用いただきました。
『Play, Empathy』の指導案をベースにしながら、グループワークや調査・発表、ディスカッションなど、6週間、計12時間にわたって、さまざまな活動を組み合わせて授業が展開されました。
【授業の実践から~先生の声 】
難民を遠い存在にしない
今回の授業で大切にしたのは、難民を遠い存在として捉えるのではなく、自分たちにも関わるテーマとして考えることでした。
日本で実際に難民の背景を持つ人と出会う可能性も意識しながら、難民に限らず、異なる背景を持つ他者の気持ちや考えにどのように思いを寄せることができるのかを考えることも、授業のねらいの一つとしました。
演劇から、調査・発表、ディスカッションへ
授業では、『Play, Empathy』の指導案をベースにしながら、難民について考えるためのさまざまな活動を組み合わせました。生徒たちは、まず自分たちが持っている難民のイメージについて考え、難民をめぐる事例を調査して発表しました。さらに、「自分自身が難民になる可能性はあるのか」「なぜ難民と呼ばれたくない、あるいは難民という背景を隠したいと思う人がいるのか」といった問いについて、 ディスカッションを重ねました。また、台本を演じるだけでなく、「演劇の力」そのものについて考える時間も設けました。
グループでディスカッションをする生徒たち
「難民」という言葉の向こうにいる、一人ひとりを考える
授業が進むなかで、生徒たちは、もし日本で実際に難民の背景を持つ人と出会ったら、自分はどのように接するだろうかと考えていきました。
対話の中からは、「変に気を遣わない」「一人の人間として尊重する」といった言葉も聞かれました。
演劇や調査、対話を重ねながら、「難民」という一つの属性だけで相手を見るのではなく、その人自身とどう向き合うのかについて、考えを広げていきました。
授業を終えて
授業後、生徒たちからは、演劇を通して難民について身近に考えることができたという感想や、普段は自分から知る機会の少ないテーマについて考えるよい経験になったという声が寄せられました。また、演劇を取り入れた学び方を新鮮に感じたという声もありました。
▶『Play, Empathy』の実施について
UNHCR駐日事務所では、学校や地域で他者理解について考える演劇ワークショップ教材『Play, Empathy』を提供しています。
学習指導案、指導書、映像、ワークシートなどの教材一式を無償で提供しており、探究学習をはじめ、それぞれの教育現場に合わせて活用いただけます。
実施にご関心のある方は、 特設ページをご覧ください。