【プレスリリース】先進諸国における難民の庇護申請件数が28%増加
【プレスリリース】先進諸国における難民の庇護申請件数が28%増加

Asylum claims submitted in 10 major receiving countries

地域別で欧州に次ぐのは北米であり、合計9万8800件の難民申請があった。北米で難民申請をする人の多くは中国出身である。カナダでは難民受け入れに関する政策変更を受け、難民申請件数は1万400件に減少した。(これは2012の申請件数の半分である。)8万8400件の申請が行われたアメリカ合衆国は先進国の中でも多くの難民を受け入れてきた国であり、申請件数だけで比べるとドイツに次いで2番目に多い。
東アジアと太平洋地域を見ると、近年の統計と比較して日本(3300件)と韓国(1600件)での申請数が増加した。2万4300件の申請を受けた豪州も2012年(1万5800件)と比較すると申請件数が増加した。これはイタリアでの申請件数と並ぶ規模である。
先進諸国に避難した庇護申請者は、難民認定を受ける資格を有するかどうか個別の調査を受ける。この過程を経て、結果的に庇護申請者数は難民認定された人の数を上回ることになる。
「先進諸国への庇護申請者数のレポート」で対象となっている先進国44ヶ国では、難民認定率は国によって開きがあるが、紛争によって避難した難民の認定率が高い傾向にある。例えばシリア、エリトリア、イラク、ソマリア、アフガニスタン出身の難民認定率は62%から95%である。ロシアやセルビア出身(国連決議1244によって国連の暫定統治下に位置付けられたコソボも合わせ)の難民認定率は特に低く、ロシアは28%とセルビアは5%であった。
UNHCRは強制的に移動をさせられた人々の数を世界規模で把握し、毎年レポートとして発表している。強制移動の形態として主なものは、国内避難民、他国へと逃れる難民、庇護申請者である。(2013年、この3つの形態すべてを合わせた人の数は4520万人であった。)UNHCRが毎年発表しているグローバル・トレンド・レポートは今年6月に発表予定である。
「先進国における庇護申請の現状と動向−2013」のレポート全文はこちら(英語)
プレスリリースはこちら(PDF)