Close sites icon close
Search form

国別サイトで検索

国情報

国別ウェブサイト

UNHCR執行委員会議長 尾池厚之大使がエチオピア訪問~難民の保護と包摂でのリーダーシップに注目

プレスリリース

UNHCR執行委員会議長 尾池厚之大使がエチオピア訪問~難民の保護と包摂でのリーダーシップに注目

2026年4月27日
Ethiopia

エチオピア・ソマリ州メルカディダで難民と意見交換を行うUNHCR執行委員会議長でジュネーブ国際機関日本政府代表部の尾池厚之大使

4月18日~26日、UNHCR執行委員会の議長を務める在ジュネーブ国際機関日本政府代表部常駐代表の尾池厚之大使が、エチオピア政府との緊密な連携のもと、エチオピアを公式訪問しました。

今回の訪問では、エチオピアがアフリカ有数の難民受け入れ国として多くの実績を重ねてきたことに加え、先進的な難民政策を、難民と受け入れコミュニティ双方の生活向上につながる具体的な取り組みとして着実に実行している点が注目されました。

エチオピア政府は、開かれた政策を基盤に「マカテット・ロードマップ」を推進し、難民の自立促進や公共サービスへのアクセス拡大、人道支援への長期的な依存の軽減に取り組んでいます。これらの取り組みは、バルハム・サーレハ国連難民高等弁務官が掲げる「今後10年間で、長期化する避難生活をおくる難民のうち、人道支援に依存する人の数を半減させる」という目標とも合致しています。

尾池大使は「今回の訪問を通じて、『難民に関するグローバル・コンパクト』に基づく宣言(プレッジ)に沿った、難民が支援に頼るだけでなく自立を促すエチオピアの強いコミットメントを実感しました。特に印象的だったのは、国のデジタル認証システムに難民を組み込む取り組みです。これにより、難民は働くことができるようになり、銀行などの金融サービスも利用できるようになります。同時に、こうした取り組みを支えるためには、国際社会も連帯と責任の分担のもとで、必要な支援を行っていくことが重要です」とコメントしました。

尾池大使はソマリ州のメルカディダ難民キャンプを訪問し、UNHCRやパートナーの支援のもとで進められている政府主導のプログラムが、難民と受け入れコミュニティに対する教育、基礎的サービス、生計手段へのアクセス向上にどのように寄与しているかを視察しました。また、農業や畜産、エネルギー分野などで事業を展開する難民の起業家とも面会を経て、「ビジネスの拡大を通じて自立を目指し、地域社会に貢献したいという強い意欲を持っていた」と述べました。

首都アディスアベバでは、国連のカントリーチームと会合を行い、国連常駐・人道調整官のリーダーシップのもとで進められている、効果的な連携の在り方についてヒアリングが行われました。また、UNHCRが運営する都市難民の登録施設や、イエズス会難民サービス(JRS)が運営するコミュニティセンターも訪問しました。また、ドナー関係者との会合に加え、難民・帰還民庁、計画開発省、財務省の高官と面会しました。これらの議論を通じて、人道と開発と平和の連携(HDPネクサス)のもと、人道支援、開発、平和構築を結びつけた統合的かつ地域に根ざしたアプローチを推進するエチオピアのリーダーシップを高く評価し、他国のモデルとなる取り組みであると強調しました。

さらに、エチオピア政府、日本政府、UNDP、UNHCRによる、難民受け入れ地域における気候変動への強靭性を強化する共同プロジェクトについて、緑の気候基金(GCF)での検討が進められているなか、引き続き支持していく考えを示しました。

UNHCRエチオピアのアイサトゥ・M・ンディアイ代表は、「エチオピアの取り組みは、難民保護と国家の発展が両立できることを示しています。こうした成果を難民とエチオピアの人々の双方にとって持続、発展させていくためには、国際社会の継続的な連帯が不可欠です」と強調しました。

現在、エチオピアは周辺国からの100万人以上の難民・庇護希望者を受け入れるとともに、国内避難民への対応にも取り組んでいます。自国でも経済的な課題を抱えるなかで、難民の保護と包摂に対する揺るぎないコミットメントを示してきました。

こうした取り組みをさらに進め、人道支援への依存の軽減や恒久的な解決策の促進、そして地域の安定と共通の繁栄に貢献していくためには、国際社会からの一層の支援が求められています。

▶原文(英語)はこちら