人命に政治の意志で応える~クレメンツ国連難民副高等弁務官とUNHCR国会議員連盟が意見交換
人命に政治の意志で応える~クレメンツ国連難民副高等弁務官とUNHCR国会議員連盟が意見交換
ケリー・クレメンツ国連難民副高等弁務官の訪日にあわせて行われたUNHCR議連の特別会合
4月下旬、ケリー・クレメンツ国連難民副高等弁務官の訪日にあわせ、UNHCR国会議員連盟の特別会合が開かれました。
会合には、UNHCR議員連盟会長の逢沢一郎衆議院議員、同議連事務局長の猪口邦子参議院議員をはじめ、超党派の国会議員が出席。クレメンツ副高等弁務官は、「日本は、単に資金を提供する存在ではなく、難民保護の基本原則を守り困難な局面で前に出る、信頼できるパートナーです」と述べ、日本の長年にわたる人道支援への貢献に深い感謝を示しました。
続いてクレメンツ副高等弁務官は、イラン、レバノン、スーダン、ミャンマー、ウクライナなど、現在進行中の深刻な危機にも言及。とりわけ、国際的な注目が集まりにくい、長期化・複合化した危機に対して、政治の関心と支援を持続させる重要性を強調しました。
質疑応答では、議員から「関心が薄れがちな地域をどう支えるのか」「最も弱い立場の人々をどう守るのか」といった率直な質問が相次ぎました。副高等弁務官は、厳しい資金状況のなかでも命を守る支援を続けているとし、女性や子ども、障がい者、心の傷を抱える人々など、特に脆弱に立場のある人々の保護の重要性について説明しました。
また、UNHCRは今年1月に就任したバルハム・サーレハ国連難民高等弁務官のもとで、故郷を追われた人々への解決策を進めることで、「長期化する避難生活の中で人道支援に依存せざるを得ない難民を2035年までに50%削減する」という目標を掲げています。クレメンツ高等弁務官はその目標を引用し「難民は支援を受ける存在であると同時に、社会に貢献できる力を持っている。その可能性をひらくことが私たちの目指すべき場所」と述べ、教育や就労機会、受け入れ社会への包摂を通じて、人々が自立し、尊厳ある未来を築けるよう支援していく必要性を語りました。
会合の終わりには、逢沢議員が、危険な現場で活動する日本人UNHCR職員の献身に触れ、「その姿を日本社会に伝えることも、私たち国会議員の大切な役割」と述べ、これを受けてクレメンツ副高等弁務官は日本の政治的リーダーシップが国際社会に与える影響への期待を示しました。
世界が分断や内向き志向に揺れる今だからこそ、連帯と人道の価値が問われています。今回の議連会合は、日本とUNHCRが共に歩み続ける意志をあらためて確認する機会となりました。
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