日本の農業とデジタル技術を通じて~ブルキナファソで進む持続可能な地域づくり
日本の農業とデジタル技術を通じて~ブルキナファソで進む持続可能な地域づくり
日本発の微生物バイオ肥料「TOKYO8」を活用した農業を通じて自立に向けて歩みを進める国内避難民
西アフリカでいま、日本の技術を活用した人道支援が人々の暮らしを支えている国があります。
長引く武力紛争や治安の悪化により、多くの人が国内で避難を余儀なくされているブルキナファソ。故郷を追われた人々は、慣れない土地でさまざまな困難に直面しながらも、日々を懸命に生き抜いています。
近年は、気候変動による課題も立ちはだかっています。干ばつや洪水は、農業を営む人々の暮らしを脅かし、故郷を追われた人々だけでなく、受け入れコミュニティの住民も、食料不安や生計手段の喪失に直面しています。
どのようにすれば、ここで暮らし続けていけるのか――。それは、この地で暮らす多くの人々が抱える切実な問いです。
UNHCRは日本の支援を通じて、こうした人々の問いに向き合っています。日本の強みでもある「人間の安全保障」の理念のもと、一人ひとりが安定した暮らしを築き、将来の困難に立ち向かえるように支援を続けています。
その一つが、農業を通じた生計向上とレジリエンスの強化。ブルキナファソで暮らす星野紀子さんが設立した農業開発NGOのADIMAとUNHCRが協働して、力を入れて取り組んでいる活動です。
ADIMAはこれまで現地で、学校給食や大豆生産の支援などを通じて、現地の人々とともに地域開発に取り組んできました。その知見と経験を生かし、人々が持続可能な農業を通じて生計を立て、将来の環境変化にも対応できるよう支援しています。
なかでも特徴的なのが、日本発の微生物バイオ肥料「TOKYO8」を活用した農地再生やたい肥化、アグロエコロジー農法の普及です。いまや世界各地で使われているTOKYO8はブルキナファソの土壌でも効果が確認されつつあり、「作物はより健やかになり育つのも早い」「たい肥と混ぜて使うと、肥よくな土壌を作ることができる」といった声が届いています。
土を豊かにし、より良い作物をより多く育てる。こうした小さな一つひとつの変化が、農業を営む人々にとって、安定した収入や食料を得るための大きな一歩になっています。
さらにUNHCRは、生産にとどまらず、加工、販売までをつなぐバリューチェーンの強化にも取り組んでいます。市場へのアクセスや販売機会を広げ、所得の向上につなげることで、国内避難民、そして受け入れコミュニティの住民が、持続的に生計を立て、気候変動に対応する力を高められるよう後押ししています。
そのほかにも、女性グループによる再利用可能な生理用品の製造や改良かまどの導入を通じて、女性の収入機会の拡大、経済的な自立の促進、ジェンダーに基づく暴力のリスクの軽減にも取り組んでいます。
ブルキナファソ政府関係者に、国内避難民のデータを適切に登録・管理するためのノウハウを共有するJICA専門家
必要な人道支援を効果的に届けるためには、誰が、どこで、どのような支援を必要としているのか、正確に把握することが重要です。そこでUNHCRは国際協力機構(JICA)と連携し、ブルキナファソ政府がデジタル技術や生体認証を活用し、国内避難民のデータを適切に登録・管理できるよう、能力強化を行っています。
また、政府機関や人道支援機関はデータを効果的に活用して連携することで、支援の重複や漏れを防ぎ、必要な支援をより効率的かつ公平に届けるにつながります。 将来的には、開発パートナーともデータを共有し、国内避難民、そして故郷に戻った帰還民の支援につながることも期待されています。
土を耕し、作物を育て、仕事を生み出す。
デジタル技術を通じて、必要な支援を必要な人へ届ける。
UNHCRは日本の支援とパートナーとの連携を通じて、故郷を追われた人々、そして受け入れコミュニティの人々が、避難や気候変動による困難のなかでも自らの力でより安定した暮らしを築き、地域とともに未来をつくっていけるよう、その未来への歩みを支えています。
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