UNHCR フィリピンを襲った台風30号(ハイエン)の被災者を支援

台風30号が通過し、大きな被害を受けたフィリピンの町タクロバン
© Courtesy JSLim

2013年11月11日 フィリピン マニラ発

UNHCRは11日、フィリピンを直撃した台風ハイエンの被災者約980万人に緊急支援物資を届ける準備をしていると発表した。UNHCRはすでにミンダナオ島コタバト市にある倉庫から支援物資を運び出す作業を行なっている。運ばれる支援物資は1400人分のビニールシートや毛布、蚊帳、石けん、下着などであり、タクロバン市へと輸送されている。

13日にはボーイング747型機がドバイにあるUNHCRの倉庫から2500張のテントをセブ島へ運ぶ予定だ。セブ島に運ばれたテントは台風の被害の深刻な地域へ運ばれ、フィリピンの社会福祉・開発省が配布を行う。飛行機による物資の輸送は継続して行われる予定である。

「台風が残した爪あとは言葉にならないほど深刻だ。普段UNHCRは紛争がもたらす危機に対して活動を行っているが、今回のような大規模な自然災害に対しては全ての人が力を合わせて支援すべきである。UNHCRは、被害を受けた人々のために最善の支援を行う。」とアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は支援の意を表明した。

フィリピンでは台風の後、強奪や、支援物資を運ぶ車の襲撃、牢獄からの脱走などのニュースが伝えられており、被災者の精神的負担がさらに増している。被災者の負担を軽くし、生きるために最低限必要な支援を届けるためUNHCRは緊急対応チームを増員する。

政府や地元コミュニティと連携し、UNHCRは1万6000世帯に向けて緊急支援物資を輸送する計画だ。さらに5万個のソーラーランタン(太陽光を備蓄して光るライト)を性と性差に基づく暴力の予防、家を失った家族の安全を守るなどの目的で、配布する。

UNHCRフィリピン事務所代表のベルナール・ケーブラット(Bernard Kerblat)は「UNHCRからの支援は、サマール島東部、ネグロス島北部、マスバテ島など、台風が来る以前から紛争によって被害を受けていた地域を優先して届けられる。活動を円滑に行うためにUNHCRの活動の拠点はセブ島に、支援物資の調達、運搬の拠点はロハスに置く。」と語った。UNHCRはフィリピンの社会福祉・開発省と連携し、住民登録データの復元、公平且つ効率の良い支援物資の分配を行う。

UNHCRはフィリピンの台風被害に対して300万米ドルを充てて支援活動行う予定だが、特に今後3ヶ月は1000万米ドルを割り充て、人命救助活動を行う。UNHCRによる支援活動はフィリピンの社会福祉・開発省、人権委員会と密に連携して行われる。

UNHCRはこれまでミンダナオ島の紛争によって避難を余儀なくされた人々を支援してきた。今年9月ザンボアンガとバシランでの武力衝突の際、家を追われた600世帯に衛生管理に必要な物資を届けた。

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