【J-FUN主催】 シンポジウムレポート「独立から1年。日本からは見えない南スーダンの現状?なぜ平和にならないのか?」
【J-FUN主催】 シンポジウムレポート「独立から1年。日本からは見えない南スーダンの現状?なぜ平和にならないのか?」
J-FUN (Japan Forum for UNHCR and NGOs / 日本UNHCR・NGO評議会)主催シンポジウム
「独立から1年。日本からは見えない南スーダンの現状?なぜ平和にならないのか?」
「南スーダン共和国」の独立の日、2011 年7 月9 日には、広場や路上に人々がひしめき、「自分たちの国」の成立に欣喜雀躍する姿が日本でも報道された。それから1 年、この国はなお、国内の経済問題、民族集団間の武力衝突、帰還民の再定住、産業育成の不調、国外にスーダン(北)との関係悪化など、多くの問題を抱えている。
一周年の記念演説においても、サルバ・キール大統領は「平和に満ちた国をつくる」と明言したが、独立に歓喜の声をあげた南スーダンの人々は、いま、平和な生活を送っているだろうか? 独立国家の樹立は、人々の生活にどのような変化をもたらしたのだろうか? そして、UNHCR および日本のNGO 諸団体は、自治領時代から復興と再建を目指して支援を続けていたが、平和はどれほど達成できたのだろうか?
本シンポジウムの目的は、一周年の節目に、南スーダンの人々は平和を享受しているのかという視点で、スーダン近現代史・現代政治の専門家や南スーダン各地域で支援活動を行っている日本のNGOからの報告を通して、意見交換の場を持つことであった。
千葉大学文学部の栗田教授より、南スーダン独立の背景と課題に関するマクロな視点からの発表が行われた。その後、現地で活動している日本のNGO4団体から現場レベルの実践的視点から、南スーダンの人々が平和な生活を享受できているか議論された。
定員50名の会場に52名が参加し、2時間半にわたって活発な意見交換が行われた。マクロ、ミクロ、理論や実践などの視点から南スーダンの現状を理解することができたなどの、好評を得た。
【概要】
● 主催:J-FUN (日本UNHCR-NGO評議会)
● 後援: 特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム
● 実行委員会: 特定非営利活動法人 AAR Japan (難民を助ける会)、特定非営利活動法人 ADRA Japan、特定非営利活動法人 JEN、特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)、国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所
● 日時:2012年8月3日(金) 18時30分-21時00分
● 会場:ウェスレーセンター2階セミナールーム205号室
【プログラム】
● 開会の挨拶・事務連絡
UNHCR 駐日事務所 久保眞治
● 講演「南スーダンの独立?背景と課題?」
千葉大学文学部 栗田禎子教授
● NGO より報告
JEN 伊東美千「水は生命の基本?水・衛生支援と平和」
ADRA Japan 鈴木崇浩「日々の糧を自分の手で?農業支援と平和」
AAR Japan 角谷亮「村レベルの平和を考える」
JVC 佐伯美苗「安全を求める?移動と平和」
● 質疑応答