数字で見る難民情勢(2016年)

数字から読み解く2016年の傾向

新たな避難民 —–1030万人

紛争や迫害によって、新たに1030万人が避難を余儀なくされました。国内避難民690万人、難民と庇護申請者合わせて340万人です。

無国籍者 —–約1000万人

UNHCRは2016年末時点で少なくとも1000万人の無国籍者がいると推計しています。ただ、各政府が集計しているデータとUNHCRに報告された無国籍者数は75ヶ国320万人となっています。

避難を余儀なくされた人 —– 毎分20人

紛争や迫害によって毎分20人相当の人が国内外で保護を求め、避難を余儀なくされました。

発展途上国で避難生活を送る難民—–全体の84%

UNHCRの支援対象の難民1720万人のうち、発展途上国で避難生活を送る難民は84%(1450万人)を占めます。また、後発開発途上国はUNHCRの支援対象の難民の28%にあたる490万人の難民に庇護を提供しています。

18歳未満の子ども —–51%

近年と同じく、全難民のうち51%が18歳未満の子どもです。子どもは世界の人口の31%を占めると推計されています。

帰還 —–55万2200人

帰還した難民数は近年増加しています。2016年に帰還した難民数は55万2200人ですが、最良でない状況での帰還となっています。帰還数は昨年の2倍以上になり、主にアフガニスタンへ帰還しました(38万4000人)。

新たな庇護申請—–200万件

2016 年の庇護申請数は200万件でした。個別の庇護申請数がもっとも多かったのはドイツの72万2400人で、アメリカ(26万2000件)、イタリア(12万3000人)、トルコ(7万8600人)と続きます。

第三国定住 —–18万9300人

UNHCRは2016年、各国に16万2600人の難民の第三国定住を要請。各国の政府統計によると、37ヶ国が18万9300人の第三国定住を許可しました。第三国定住では、アメリカが最も多くの難民を受け入れています(9万6900人)。

人口に占める難民の数――レバノンが最多

レバノンは、人口に占める難民の数が最も多く、人口の6人に1人が難民です。その後、ヨルダン(人口11人に1人)、トルコ(人口28人に1人)と続きます。

難民発生国—–トップ3

全難民の55%がシリア(550万人)、アフガニスタン(250万人)、南スーダン(140万人)の3ヶ国で占められています。

受け入れ国 —–トップ6

3年連続で、トルコが最も多くの難民を受け入れています(290万人)。その後、パキスタン(140万人)、レバノン(100万人)、イラン(97万9400人)、ウガンダ(94万800人)、エチオピア(79万1600人)と続きます。

庇護申請した保護者のいない子ども —–7万5000人

保護者のいない子どもの庇護申請は70ヶ国で7万5000人でした。主にアフガニスタンとシリア出身の子どもたちです。ドイツが最も多くの庇護申請を受け付けました(3万5900人)。

 

プレスリリースはこちら

統計の詳細についてはこちら(英語)

グローバル・トレンズ・レポート2016はこちら(英語)

 

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