「誰もが安心して眠れるその日まで」 UNHCR親善大使MIYAVI、ヨルダンの難民支援の最前線へ
「誰もが安心して眠れるその日まで」 UNHCR親善大使MIYAVI、ヨルダンの難民支援の最前線へ
ヨルダンの首都アンマンで暮らすシリア難民の子どもたちと
5月中旬、UNHCR親善大使を務めるミュージシャンのMIYAVIが、近隣国から多くの難民を受け入れているヨルダンを訪問しました。滞在中は、首都アンマンやザータリ難民キャンプを訪れ、故郷を追われながらも懸命に生きる人々の姿、そしてその暮らしを支える国際社会や受け入れ国ヨルダンの支援の重要性を、自らの目で確かめました。
2017年にUNHCR親善大使に就任して以来、MIYAVIはレバノン、バングラデシュ、ケニア、タイ、コロンビアなど、世界各地の難民支援の現場を訪問してきました(くわしくはこちら)。日本人唯一の親善大使として、音楽や自身の発信を通じて、故郷を追われた人々の声を日本、そして世界に届け続けています。
今回の訪問では、故郷を追われヨルダンに避難してきた人々と交流しました。家賃や食料、医療費など日々の暮らしを支える現金給付、難民の自立を後押しする地域の活動、キャンプ内で提供されている保健医療サービスなどについても理解を深め、これらの支援の一部は、日本からの支援によって支えられています。
アンマンで暮らす難民家族を訪問し、都市部での暮らしや日々の課題について話を聞く
また、アンマンではUNHCRのパートナー「イエズス会難民サービス(JRS:Jesuit Refugee Service)」が実施する音楽コースに参加する、スーダンやイラクからの難民やヨルダン人の若者たちと音楽を通じて交流しました。言葉や国境を越えて人と人をつなぐ音楽の力、そして困難の中でも夢や希望を失わない人々の姿が印象的な時間となりました。
さまざまな国から避難してきている"難民アーティスト”とのジャムセッションが実現
MIYAVIは今回の訪問について、次のように語っています。
「正直に言うと、難民の数が増え続け、状況が悪化しているニュースを見るたびに、自分の無力さを感じることがあります。でも実際に現地で彼らと会うと、厳しい状況の中でも前を向いて生きるその強さに、逆に僕たちの方が力をもらっている気がします」
さらに、ヨルダンで出会った人々についてこう続けます。
「子どもたちのために必死に働く親たち、音楽を愛し夢を追いかける若者たち、異国の地で人生を立て直そうと懸命に生きる女性たちに出会いました。でも現実には、彼らの暮らしは国際社会からの支援によって支えられています」
「今、その人道支援が世界的に減少しています。解決までに時間がかかったとしても、僕たちは彼らに背を向けることはできません。誰もが安心して暮らし、平和に眠れるその日まで、支援を続けていく必要があります。それは難民の方々だけでなく、寛容さと思いやりをもって支え続けているヨルダンのような受け入れ国のためにも、とても重要なことだと思います」
ザータリ難民キャンプの子どもたちと音楽やサッカーを通じて交流
UNHCRヨルダン代表のマリア・スタヴロプロウは、「MIYAVIの訪問は、日本の皆さまから寄せられている難民への連帯と支援を象徴するものです。多様な背景を持つ人々と真摯に向き合い、心を通わせる姿勢は、大きな励みとなっています」と述べました。
ヨルダンは世界有数の難民受け入れ国であり、とくに隣国のシリアからの難民を多く受け入れています。2024年のアサド政権の崩壊以降、一部ではシリアへの帰還の動きも見られる一方で、不安定な状況は続いており、今なお多くの人々が支援を必要としています。
今回の訪問は、人道支援資金の減少が深刻化するなかで行われました。日本はヨルダンにおける重要な支援国として、難民だけでなく、受け入れ地域も支える支援を続けています。
日本の支援で運営されているザータリ難民キャンプのコミュニティーセンター