それでも前を向く―避難を繰り返すアフガン難民の再起

UNHCR、パートナー団体と協議する帰還民のリーダーたち
© UNHCR/Jim Huylebroek

アフガン難民のカーンは、この47年間で、3度の移動を経験しています。

旧ソ連のアフガニスタン侵攻により、10代だったカーンは家族とパキスタンに避難しました。何十年もの間、情勢不安により故郷に戻ることができず、異国での生活が続きました。

2016年、パキスタンで育った7人の子どもを連れて、アフガニスタンに帰る決意をします。しかし、故郷のクンドゥーズ州チャダラ地区に戻ることができたのもつかの間、3ヵ月後に暴動が起き、また移動を強いられてしまいました。

避難したのは、首都カブールから東に1時間ほどのダッシュ・テ・タラキル地区。暴動もなく安全な地域ですが、地理的に孤立しています。畑は荒れ放題、道はでこぼこ、仕事を見つけるのも学校に通うのも容易ではありません。

そこで、UNHCRと現地のパートナー団体が連携し、コミュニティの発展を支えています。道路の舗装や水道網の整備などのインフラ整備に加え、仕事の提供や起業支援を通じて、アフガニスタンに戻って来た人々の自立を促しています。

また、未来を担う子どもたちのために、それぞれの家庭が協力して学校建設のための資金集めに取り組んでいます。「将来私たちがいなくなっても、子どもたちはここに残るのです」。難民の一人、ザルダドはそう訴えます。

「課題はまだまだあるけれど、この数年で多くのことが変わった。アフガニスタンに戻ってきたことを後悔していないし、私たちはみんな希望を持っています」とカーンは言います。

UNHCRはアフガニスタンで、520万人の帰還民に対する支援を行っています。昨年11月にジュネーブで行われた会議ではアフガン帰還民への支援が重要事項として取り上げられ、UNHCRとアフガン政府は長期的な視野で、持続可能な支援を目指しています。

 

*難民保護のため、仮名を使用しています。

 

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