ソマリア難民 ルワンダで仕事と愛を見つける

キガリで開業した店でルワンダ政府から交付された営業許可証を手にするアリ
© UNHCR/Anthony Karumba

ルワンダの首都キガリの旧工業地帯。流ちょうな現地語であいさつをしながら、曲がりくねった道をきびきびとした足取りで歩いていくアリは、20年前、ソマリアからルワンダに逃れてきた難民の一人です。

「ソマリアを離れる時は、混乱の中、とにかく前に進むしかありませんでした。ルワンダにたどり着いて、ようやく立ち止まることができた。でも、一体何から始めていいか分かりませんでした」

現地の言葉も分からず、葛藤に苦しみながらも、新たな土地で、自立して生きていくという強い意志をもっていたアリ。そんな彼は、疑いなく“ラッキー”でした。その一つが、1人のルワンダ人女性との出会い。後に妻となる彼女がそばにいたおかげで、多くのことを知ることができ、経営能力を開花させる環境を見つけることができました。

ルワンダ開発庁から身分証明書と営業許可証の発行を受け、現在は、日用雑貨を扱う小さな店を経営しています。タンザニア、ウガンダ、ケニアから運ばれてくる物資が集まる工業地帯で、商品の在庫にも不安がありません。

「ルワンダは差別がなく、平和です。私たち難民がここで暮らし、働く権利を政府が与えてくれたおかげで、納税の義務も果たすことができています。難民が社会に溶け込みやすく、生活環境は地元の人と何も変わりません」

現在、15万人以上の難民を受け入れているルワンダ。2018年12月に採択された「難民に関するグローバル・コンパクト」の指針に基づき、起業、医療や保険へのアクセス、銀行口座の開設、教育を受ける権利が保証されています。キガリのような都市で暮らす難民は1万2000人を超え、このような権利が難民の社会統合を支えています。

「少しずつ貯めてきたお金で、家と店を持つことができ、子どもたちを学校に通わせることもできています。教育を受けることで、私たちと同じ問題に遭遇しなくてすむ。良い人生を歩めるように、子どもたちの権利を守りたい」。キャンプの外でも、難民は自立して生活することができる―。アリがそれをまさに証明しています。

 

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