声明:Barham Salih氏、国連難民高等弁務官への選出を受けて
声明:Barham Salih氏、国連難民高等弁務官への選出を受けて
このたび、次期国連難民高等弁務官に選出されたことを大変光栄に思います。私はかつて難民であり、保護や機会の提供が、いかに人生を大きく変え得るか身をもって知っています。こうした経験は、共感と現実的な判断、そして国際法の原則的な順守を土台とした、リーダーシップの在り方を形作ることになるでしょう。
私の最も重要な責務は、難民をはじめ避難を余儀なくされた人々に対するものです。彼らの権利と尊厳を守り、恒久的解決策を前進させることで、避難が永続する運命ではなく、一時的な状況にとどまるよう取り組んでいきます。
かつてない規模の避難が生じ、人道支援の資源にも深刻な負担がかかっている今、UNHCRの使命を果たすためには、成果、説明責任、そして効率性にあらためて重点を置くことが求められています。これは、責任の共有です。UNHCRは、近年進めてきた重要な改革を土台に、業務の実効性をさらに高め、費用対効果を強化していきます。私は、最も支援を必要としている人々に支援を届けるため、加盟国に加え、公共、民間、そして慈善分野のパートナーと緊密に連携し、能力、資源、そして共通の意志を駆使していきます。
私はアントニオ・グテーレス国連事務総長と国連総会が寄せてくださった信任に感謝するとともに、この未曾有の世界的な課題を前に、原則を貫き、献身的なリーダーシップを発揮されたフィリッポ・グランディ氏にも深く感謝します。
私はこれから、UNHCRの献身的な職員の皆さん、各国政府、パートナー、受け入れコミュニティ、そして何よりも難民の方々と緊密に協力しながら、21世紀の希望と課題の双方に対応できる保護と恒久的解決策を前進させていくことを心から楽しみにしています。
Barham Salih
2025年12月18日、国連総会でイラク前大統領のBarham Salih氏が次期国連難民高等弁務官に選出されました(プレスリリース)。2026年1月1日に就任予定です。
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